父と娘(こ)のTV日記(2)


*この日記は、オタク世代のバカ親が、如何に6歳の娘と同レベルでアニメや特撮にハマっているかというおバカな日常をを赤裸々に記録したモノである。

【父】眠田 直
 漫画・アニメからゲームまで、いろいろやってる万能作家。
 「鉄腕アトム」が放映開始された昭和38年生まれの33歳。ウルトラマンと仮面ライダーとマジンガーZで小学生時代を過ごし、中学の時にはヤマト、高校の時にはガンダムブームに遭遇した典型的オタク世代。
 好きなアニメは「トランスフォーマー」と「クレヨンしんちゃん」

【娘】紀美子
 平成2年生まれの6歳児。オタク親のせいで物心つく前からTVとビデオは見放題という恵まれた環境(?)で育つ。
 保育園に通っているので平日夕方のアニメはあまり観れない。
 と、いうわけで好きなアニメは「クレヨンしんちゃん」に「セーラームーン」に「ゲゲゲの鬼太郎」といったメジャーどころ。

10月●日
 NHK−BSで「スヌーピーとチャーリーブラウン」の再放送が始まった。
 私は中学生時代、今は亡きすばる書房の「月刊スヌーピー」の常連投稿者だった程の、年季の入った「ピーナッツ」オタクなのでもちろん観る。
 ガーーン!声が違うよう。チャーリーブラウンが谷啓じゃない、ルーシーがうつみ宮土里じゃない〜、こんなオレのスヌーピーじゃない認めんぞー、とか一人で激高してたら、娘はそんな事は全く気にせず、結構楽しんで観ているので、だんだん些細な違いはどうでもよくなってきた。
 うん、子役による吹き替えってのも味があってそれはそれでイイよねぇ。

10月×日
 「逮捕しちゃうぞ」「YAT安心・宇宙旅行」「ハーメルンのバイオリン弾き」「超者ライディーン」「エルフを狩るモノたち」など、秋のアニメ新番組を一通りチェックする。
 全然期待していなかった「きこちゃんすまいる」が意外と面白くてビックリ。
 ただしコレは原作の力かもしれない。その後、アニメオリジナルの回になると、多少息切れして、パワーが落ちたような気もするし。作画が安定してないのも惜しい。

10月△日
 近所の航空公園(東映特撮モノのロケ地としても有名な所)で行われる「所沢市民フェスティバル」という地元のお祭に「カーレンジャーショー」が来るので、早速、娘と共に観に行く。
 大泉や後楽園に較べるとかなり殺陣が見劣りするが、まぁ私も大人なので、こーゆー所に来るショーにそこまで期待していない。子供達の為に精一杯やってくれればそれで良し。
 あ、怪人の着ぐるみがボーゾックじゃなくて「超光戦士シャンゼリオン」のアイスラーだ。こういう些細な事に気付いてしまうオレってやっぱしオタク。
 司会のおねーさんをさらい、市民フェスティバル会場に時限爆弾を仕掛けるボーゾック。それを阻止せんと戦うカーレンジャー! こういうライブ感が戦隊ショーのいいところ、と親子で盛り上がっていたら、突然音声とBGMがブチッと途切れた! どうやらPA関係のトラブルらしい。慌てるスタッフと役者たち。どうしても音響機器が直らず、ストーリーは中断したままショーは終わってしまった。
 おいおい、会場に仕掛けられた時限爆弾はどーするんだよぉ(笑)。
 最後、司会のおねーさんが「ボーゾックにさらわれてしまった時は、とてもハラハラしちゃいました」というお決まりのセリフでなんとかまとめていたが、別の意味でハラハラしていたに違いない。狼狽ぶりが表情に出ていたもん(笑)。
 まぁこんなメチャクチャなショーも滅多に見れないよなぁ。

11月○日
 娘を連れて近所のコンビニへ買い物に行く。店内放送のBGMでどこかで聞いたような曲がかかっている。アニメの主題歌だ。でも、タイトルが思い出せない。
私「紀美、これ何の歌だっけ?」
娘「(即座に)ビートX!」
 この時、すごく「負けたぁ!」という気持ちになる。何が負けたのかはよくわか らんが(笑)。

11月@日
 近所にTSUTAYAがオープンしたので、「こどものおもちゃ」のビデオの1巻を借りてくる。なんといっても今年一番のTVアニメだからな。コレは我が子に見せねば。
(保育園に通っているので、夕方放映のアニメはビデオで無いと観られない)
 ギャグシーンは喜んで観るが、シリアスなドラマ部分になると「怖い、やだ」と言って観たがらない。
 でもその後も少しづつ、機会がある度に「こどちゃ」のビデオを見せる。おかげで今では「紗南ちゃんの絵描き唄」を口ずさむ程、「こどちゃ」にハメる事に成功した。ふっふっふ、これぞ教育のたまもの(笑)。
(でもまた最近、「たけちゃん」が死んじゃう回で「悲しいお話はヤダよぅ」と言って泣いた。)

12月◎日
 インターネットのホームページで「カーレンジャー」のゾンネット役のおねーさんが、別名でAVに出演しているという情報を知り、早速TSUTAYAに行ってそのビデオを借りてくる。
 あー、ホントだ。あの投げやりな演技が全くおんなじだぁ。
 もちろん、こんな事は娘には内緒だぞ!(笑)

12月□日
 我が家では毎年、年末にディズニーランドに行く事にしている。
 もちろん、今年のお目当ては新規オープンの「トゥーンタウン」だ! 前日には「ロジャーラビット・イン・トゥーンタウン」のビデオも見て、気分を盛り上げ、いざ浦安へ!
 …ところが、期待していた程トゥーンタウンって面白くないでやんの。敗因はおとなしいディズニーのキャラクターだけで「アニメの街」を作っちゃったせいだな。映画「ロジャーラビット」に登場するトゥーンタウンが良かったのは、やっぱし破壊的なワーナーアニメのキャラクター達がいたからであって、その辺、間違えちゃいかんよな。

1月※日
 正月である。昨年10月のボロボロのカーレンジャーショーの悪い思い出を払拭する為にも、ここは本家・後楽園へ行かねなるまい!
 もちろん素顔の恭介達に会いに行くのが目的であるから、観覧車やジェットコースターやらには目もくれず、ひたすらドンチャックステージの「セーラームーンショー」と野外劇場の「カーレンジャーショー」ばか観まくる(各二回づつ)。
 娘はちょっと不満そうであったが、観覧車なんかはいつでも乗れる。だがカーレンジャーショーは今年しか観れないのだ。いずれ父の深い思いやりが分かる日も来よう。(来ないか?)
 さて後楽園のショーはいずれもレベル高くて大満足。変身前の役者さんたちが全員登場してくれるのも嬉しい。欲を言えば、「カーレンジャー」なんだから、お話はもっとコミカルにして欲しかったなぁ。ボーゾックの総長ガイナモとレッドレーサーの「戦いの中の友情」を描いた、結構硬派なストーリーでした。
 …てな事を愚痴ってたら、秋のBFカブトとの二大ヒーロー共演の時は、「ゾクレンジャー」も出るし、役者さん達のアドリブも多いし、カーレンジャーらしいコミカルな構成のショーだったんだって。ガーーン、そっちが観たかったよう。

1月☆日
 娘にたまたま「テレビランド」を買ってやったら、なんとそれが休刊号。
 いいのか徳間書店。歴史ある「テレラン」をそんなにあっさり休刊にして。こ ーゆー「子供向けTV雑誌」って、細かいノウハウの積み重ねで成り立ってるモノ だから、いったん潰しちゃうともう一度作るのは絶対難しいぞ。
 おまけにこの号には、ダイナミックプロからの抗議でTVには登場しなかった「カーレンジャー」の幻の敵役ロボ・バリンガーZ(マジンガーZのパロディ)の写真まで載ってる。思いがけず、貴重な一冊になってしまった。
 しかし永井豪センセもケツの穴が小せぇよなぁ。昔、「けっこう仮面」で他人のキャラクターをさんざんパロってたのは誰だっけ?

2月#日  おおおおおおおおおおおおおおお! かの名作「ドラミ&ドラえもんズ」の米谷良知監督作品という事で放映前から期待していた「勇者王ガオガイガー」、いいぞ、燃えるぞ、カッコいいぞぉ! まぁその辺についてはそのうちアニメ雑誌とかが特集してくれると思うので、私からは「CGの使い方のセンスの良さ」を誉めておこう。うーーん、使いどころをわきまえてるじゃん。同じサンライズの「超者ライディーン」と較べても格段の進歩だ。
 現金なモノで、去年の「ダグオン」には見向きもしなかった娘も「ガオガイガー」にはハマっている。子供を引きつけるのはやはり「演出のテンポの良さ」なのだ。
 と、いうわけでお出かけの時に娘と「♪ががが、がががが、がおがいが〜」と一緒に歌っていたら、嫁さんに笑われた。いいじゃんかよーー、なぁ。

3月☆日
 4月から娘は晴れて小学一年生なので、学用品とかを買い揃える。
 「シンプルなモノを」という学校からの通達をあえて無視して、「こどものおもちゃ」の筆箱とか、「メガレンジャー」の下敷きとかを買う。小学生はやはりキャラ文具というのが日本の常識。
 もはや仮面ライダーやウルトラマンの鉛筆を使ってた世代が親なんだからね!


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