これを見て、来年に備えるべし!
水島新監督の代表作
『ジャングルはいつもハレのちグゥ』

 原作は「少年ガンガン」に現在も連載中のギャグ漫画で、この作品で遂にチーフディレクターに昇格した水島努監督の手により、2001年4〜9月にかけて全26話がTVアニメ化。
 ちなみに「ハレグゥ」の演出・作画陣は水島監督を含め、「クレしん」と共通するスタッフが多く、なおかつ「オトナ帝国」と同時期の製作だったため、ファンは「大丈夫か?」とやきもきしたのだが、両作品ともちゃんと傑作になっており、またもシンエイ動画の底力を見せつけられた。
 さて「ハレグゥ」は、不思議少女グゥが毎回作り出す“異常な状況”に翻弄される、主人公の少年ハレのアタフタぶりが中心なのだが、クレしん以上にギャグが不条理でテンポも早いし、マニアックなお遊びもあるし、大人にしかわからない部分(主に男女関係のアヤ)も平気で出してくるし、倫理感の欠如したキャラが多いわと、水島監督らしい過激な仕上がり。にも関わらずTV最終回では、長年勘当状態にあったウエダ(ハレの母親)とシャロン(祖母)の和解という、感動話で締めくくるあたりが、また上手いんだよねぇ。
 現在は続編としてビデオシリーズ「ハレのちグゥ デラックス」がリリース中。TV版以上に話を詰め込みまくって異様に密度が高いし、演出テンポはさらにハイスピードだし、作画陣のボルテージも上がりまくりで、まさに“デラックス”な出来。「スキスキおじいさんバーサーカー(3巻)」の恐怖演出とか、「胸毛大陸(4巻)」の不条理さとかは、映画秘宝読者にも「必見!」とお奨めしたい。
 …ところなのだが、ただし「ウェダは未婚の母で、ハレの父親は実は保険医のクライブ」とか「グゥの身体の中には別世界があって、そこに人が住んでいる」とか「ウェダは名家の令嬢で、使用人のベルは彼女に対して執着的な偏愛を持っている」などなど、TVシリーズを見てないと判らない設定や人間関係が多く、いきなり「デラックス」から観るとその面白さが理解しづらいかもしれない。
 うーん、もうこの際だからTV版から全部観ろ! 「クレしん」同様「ハレグゥ」にもハズレ回は無いからだいじょーぶだ!


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