眠田直のこんなモノが欲しい!(28)

でもまだ観れないモノはある



 こないだ、とある若い女性と会話してた時の事。その相手の子が「ディズニーランドのミレニアムカウントダウンに行ってきたの〜」とか「私って結構ディズニーマニアなのぉ♪」とか言うもんだから、私もついつい油断して、

「ミッキーマウスはモノクロ時代のが最高だよね!」
「……そ、そうね。目が黒丸なトコがかわゆいかも」
「ディズニー作品だったら、幻の『ミダス王』とか『漫画の国のアリス』とか観てみたい!」
「……そんなのあるんだ。あ、でも私ディズニーのビデオはほとんど買ってるんだよ」
「『コルドロン』か『きつねと猟犬』持ってる?」
「……知らない」

 と、全開で飛ばしたら一気に引かれちゃいましたぁ。やー失敗失敗。
 うーむ、パンピーにとっては「白雪姫」と「ピノキオ」と「ライオンキング」と「トイストーリー」ぐらいまでがディズニーなんすねっ! 「三人の騎士」とか「南部の唄」とかは範囲外なんすねっ!
 でも私ゃそんなのより「しあわせウサギのオズワルド」とか「空軍力の勝利」とかが観たいんですけどぉ、この辺はビデオ化の予定無いんでしょーかブエナビスタさん。こーゆーのはアニドウの杉本五郎コレクションでしか観れないんでしょーか唐沢さん!

 ああ、私だって「ポカホンタスU・イングランドへの旅立ち」とかで満足できた方が、本当は幸せだって知ってるよう。レアなフィルムが必ずしも傑作じゃないって知ってるよう(むしろその逆)。でもダメなんだもん、アニメジャンキーだから。ノーマルな映像では効かないのぉ。珍しいのが観たいの。

 そういう意味ではこないだNHK−BSで放映されたスペシャル番組「ヒトラーが夢見たミッキーマウス」は良かったなぁ。ドイツがディズニーに対抗して作った、戦前戦中のプロパガンダアニメをいっぱい紹介してくれて眼福眼福。乾きが癒されてシアワセ。

 しかし、海外アニメになんてハマるもんじゃないねー。グッズは山のように出てるクセに、ちゃんとした研究資料は少ねぇし、日本でのテレビ放映やビデオ化は「子供向け」という事もあってすっごくいーかげんだし。

 だから「モノクロ時代のルーニー・チューンズが観てぇ!」とか「DVDのトム&ジェリーにはなんでジーン・ダイッチ版が入ってないの?」とか「スヌーピーの1時間スペシャル版はどうしてビデオ化されないんだ」とか「ピンキー&ブレインを日本でも放映してくれよ〜」とか「カートゥーン・ネットワークは、めぞん一刻とかミンキーモモなんぞやる暇あったらキャプテンプラネットとプラスチックマン放映しやがれ」とか、私の欲望が満たされる日は永遠に来ないのであるなぁ。
 せめてテックス・エイヴリー作品集くらい、日本でもリリースしてくれぃ。ふう。


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