眠田直のこんなモノが欲しい!(30)

スケバニアファミリーの楽しい世界



 放映当時はすごく人気があったのに、なぜか最近の復活ブームから外れちゃってる感じが不憫なので、今回は「スケバン刑事」の話でもしてみましょうか〜。

 もうかれこれ15年も前の事になりますが、和田慎二原作の少女漫画をフジテレビ+東映が斉藤由貴主演で実写ドラマ化したんですな。全然スケバンには見えない、お目々くりりんな上にアクションもとろ〜んな斉藤さんが、「何の因果かマッポの手先」とか「てめぇら、許さねぇ!」などと言いながら悪人どもに必殺ヨーヨーをぶん投げて退治するという、かなりムチャな作品だったんですが、まぁその辺のアンバランスさも含めて痛快であったワケで、パート2は南野陽子、3は浅香唯とアイドル起用路線でシリーズ化されました。
 娯楽作品としては、主人公が鉄仮面被ってるわ、お供の美少女も2人付くわ、敵も悪の組織になってるわで、パワーアップした二作めの方が評価高いんですけど、私はロンリーヒロインでちょっと暗い雰囲気だったファーストシリーズが一番好きだったな〜。
(ちなみに当時は結構アイドルとしての斉藤由貴に入れ込んでまして、FCにも入ってたし、コンサートも行ったし、「雪の断章」やら「トットチャンネル」までわざわざ観に行ってました。今となっては「若き日のあやまち」って感じがすごくするけど。)

 で、ここんとこなんだか「スケバン刑事」が埋もれちゃってる理由としては、アイドル主演ドラマという事で、一連の大映テレビ作品とか、月曜ドラマランド等の流れで語られちゃってるせいもあると思うのですな。
 あと南野陽子も吉沢秋絵も浅香唯も大西結花も、その後いまいちパッとしなかったしなー。中村由真なんかどーしてるんですかねぇ。小林亜也子なんてこれ一本で芸能界から消えちゃったし。

 しかーし「スケバン刑事」は東映大泉撮影所の制作であり、戦隊モノや宇宙刑事シリーズとかとスタッフも共通しており、シナリオも演出もアクションも爆発も「特撮魂」溢れる作品だったのですよ。劇場版になった時なんか、敵の大ボス(伊武雅刀)がサイボーグだったもんねぇ。
 実際、アニメックやBクラブでよく特集組まれてたし、ゼネプロからはヨーヨーや鉄仮面が商品化されたし、コミックボックスからはパロディコミック本まで出てたし(う、オレも描いてたやん!)、オタク的にはアイドルより「特撮ヒーロー物」としての文脈で語るべきフィルムなのだな。
 くわえて「戦う美少女」としては、セーラームーンやウテナやシュシュトリアンやロゼッタとかのルーツでもあるわけだから、もうちょっと再評価していいと思うんだがなぁ。

 その割にはホームページは少ないし、劇場版以外はビデオ化されてないし、現在入手可能な関連アイテムもごくわずか。とりあえずSICブランドで新解釈の麻宮サキフィギュアとか出してほしいぞ。(怖いか?)


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