眠田直のこんなモノが欲しい!(43)

セガガガ・ガガガ・ガガガーガ



 ちょいと遅ればせながら、な感じでもあるが今回のネタは「セガガガ」である。「傾いたセガの経営をキミの手で立て直せ!」という内容の、ゲーム制作そのものを題材としたこのシミュレーションゲーム、ちょうどセガがハード撤退を決めた直後に発売という話題性と、それにセガファンなら感涙の熱くて濃い内容でスマッシュヒット。マニア向けゲームという事で、当初は通販オンリーの予定だったものが、六月からはついに一般販売も開始された。まずはめでたい。
 なお「様々なクリエイターを説得し、仲間にしてからスタッフを組み、ゲームを作らせる」というシステムなので、実は私・眠田直も隠れキャラとして「セガガガ」に登場しているので探してみてね。夏と冬にだけ出現する某隠しマップ(笑)で捕獲できるそうだぞ。

 さて実際にこのゲームをやってみて感じたのは「企業もまたキャラクターなり」という事だな。つまり単純な「ゲーム制作シミュレーション」だったら誰もここまで熱くならないわけだよ。そこにセガという会社の歴史なり味なりが入っているから面白いわけでね。
 今までにも、ファミレスやらテーマパークやら学校やらハンバーガーショップやらの経営・運営シミュレーションゲームというのはたくさん出ているのだが、どうも「セガガガ」に比べるとインパクトが薄いのは、やはり架空のブランドだといまいち感情移入ができないせいではないかな。

 どうせなら、壊滅状態のそごうデパートを西武と提携して立て直す「そごごご」とか、万年Bクラスの阪神タイガースを買い取って優勝を目指す「タイガガガ」とかの方が、プレイヤーもやってて気合い入るじゃない。店舗数が増えるたびに、道行く人の服装がどんどん画一化されてゆく「ユニクロロ」もいいかな?
 倒せビル・ゲイツ! マイクロソフトからシェアを奪い取れ! 今日からキミがアップルのCEOだ! …という「マククク」なんてのはすぐに作れそうだしね。もちろん唐沢なをき先生のキャラクターデザインでね。

 そういえば「セガガガ」内ではセガとシェアを争うライバル会社として「ドグマ社(悪役)」というのが登場するんだが、これはドリームキャストに対してのプレイステーション陣営って事で、やっぱしソニーがモデルなんだろうな。
 でもゲーム業界ではセガをイジメているソニーにしたって、家電業界に行けば松下という強大な敵と戦ってるワケで、視点を変えればベータマックス対VHSのビデオ戦争を描いた歴史シミュレーション「ソニニニ」というのも作れちゃうよなぁ。

 企業側もマスコットキャラやラッピングバスばかりじゃなくて、自社のブランドイメージをアップするようなゲームを自ら作って売り出してみたらどうかねぇ? まずは「ワールドフォトプレススス」とか(…な、長い)


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