眠田直のこんなモノが欲しい!(7)

大人にもテレビマガジンを!



 世の中には「幼年向けテレビ雑誌」という世界がございます。まぁフィギュア王読者ならご存じの事とは思いますが、あえて説明いたしますと、講談社の「テレビマガジン」、徳間書店の「テレビランド」、小学館の「てれびくん」の三誌の事でありますな。
 で、創刊当初から「仮面ライダー」や「マジンガーZ」ブームの火付け役として、この業界を常にリードしていたのがテレマガ。それを追うテレラン。いまいちパッとしないてれびくん。…と、いうのがこの三誌の安定したポジションだったのですが、昨年唐突にテレランが廃刊となり、これでテレマガの一人勝ちかと思いきや、怒濤のポケモンブームに乗って一挙にてれびくんが部数を伸ばすという大逆転現象もございまして、ここんとこ目が離せない業界でもありますな。
 さて、これらの幼年テレビ雑誌の魅力は、「バーチャル・ジャーナリズム」にあると思うんですな。世間が神戸事件で騒ごうと、ダイアナ妃が事故ろうと、テレマガのトップ記事は常に「メガレッド大ピンチ!」だったり「ガオガイガーに新へいきとうじょう!」なワケですよ。全国のよい子たちには山一証券倒産より「あらたなる敵があらわれた!」方が大変なんですから。この辺の「価値観の違い」は、東京スポーツや女性自身とも共通するテイストで興味深いですな。
 あと、ヒーロー物やアニメを「とにかく盛り上げてやるぜ!」という編集方針が気に入っております。「おおっ、今月のワタルはこうなるのかぁ!」なんて、普通のアニメ雑誌見てるよりはるかにワクワクするし、情報もこっちの方が正確だったりしますぜぃ。
 さらにフィギュア王読者のみなさんにとって魅力的なのは、この手の雑誌の花形「応募者全員プレゼント」でしょうな。雑誌についてる応募券と代金分の切手を送ると、特製グッズが貰えるっちゅうヤツです。「カーレンジャー」のシグナルマンのソフビ人形なんて、まだ最近の作品にも関わらず、その手のお店じゃかなりの高値をつけてるそうですな。限定品は強いのう。
 んで、なんでワタシが今回こんなに幼年向けテレビ雑誌を持ち上げてるかというと「なぜ大人向けのテレビマガジンを誰も作らないのだい?」と言いたいがためなんですわ。
 スタッフインタビューとか、メイキングオブとか、こういうしょうもないコラム(笑)なんかは他でなんぼでも読めるんですから、「エヴァ弐号機大かつやく!」とか「またもエイリアンしゅつげん、リプリー大ピンチ」とか「MIBのひみつ20!」とか、オタク好みの情報を網羅し、なおかつ東スポ並みのテンションで盛り上げてくれる雑誌が心から欲しいです。ヘタな評論とか謎解きなんかはもう読みたくないでちゅう。
 で、応募者全員プレゼントは限定品のときメモグッズ。付録は特製スタトレトランプがいいな!


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