眠田直のコレにハマった(3)

彩の国古本まつり



 さいたまさいたま彩の国! …というわけでたまにはご当地自慢。私の住んでいる埼玉県所沢市で行われる関東最大の古本市「彩の国古本まつり」について書いてみようと思う。西武線所沢駅東口下車徒歩一分という、好立地な会場「くすのきホール」にて年4回行われるこのイベント。ちょうどこの原稿を書いている6月頭にも一週間開催されていて、私も今日行ってきたばかりだ。

 さてこの古本まつりの特徴は何と言ってもスケールの大きさ。まず会場に入ると「あれ、意外と小さいじゃん。これならデパートの古書市と変わらないな」というのが第一印象。ところがこの一階部分は単なるプロローグ。この時点でももう本があふれているのに、イベント本体はエレベーターで昇った上にある8階の大ホールなのだ。
 小規模のコミケが開けるくらいの広さの会場に、これまたコミケのように40軒あまりの古書店が、それぞれのブースに出店しているのだ。並べられた本の数は、文庫・コミック・文学・児童書・美術・写真集・各種雑誌・専門書・全集・CD・レコード・ビデオ・ポスターなどなど約50万点。あまりの本の量に圧倒される事間違いなし。
 かなり大雑把に会場を回っても軽く二時間。並べられた本を丹念に細かくチェックして回れば半日、いやまる一日かかるだろう。ありがたい事に開催時間が朝11時から夜8時までと遅めなので、ゆっくり本を選ぶ事が出来る。お勤め帰りのサラリーマンがちょいと寄る事もできちゃうね。
 そう、この古本まつりの特徴としては、そういう普通のお客さんがほとんどで、古書マニアのような人をあまり見かけないこと。女性客が多いのも特筆すべきだろう。学校帰りの女子高生も来てるゾ。
 親子連れまでいる。だが土日には絵本・パネルシアター「おはなしのへや」が開かれるので、そっちに子供を預けて、自分はゆっくり古本漁りをする事も可能なのだ。
「よーしパパ古本買っちゃうぞー!」
 本当にこの古本まつり、細かいトコまでサービスが行き届いている。あまりの宝の山にアドレナリンやドーパミンが出まくって、ヒートアップしすぎた時には、喫茶・休憩コーナーで頭を休める事ができるし、ついつい大量に本を買ってしまった場合はクレジットカード払いが出来て、おまけに重たい本を会場から宅急便で家に送る事までできちゃう。

 また毎回「スポーツ本特集」「戦争本特集」「映画本特集」とテーマが決まっていて、例えばスポーツ本特集だとサッカー・野球関連本がどんと出品されるとか、映画本の時は映画のパンフレットが多めに並ぶのである。この特集のおかげでマンネリになる事も無い。

 さてこの「彩の国古本まつり」、次回開催は9月7日から13日まで。近県の方はぜひ一度足を伸ばしていただきたい。必ずや何らかの収穫物に出逢える事であろう。


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