眠田直のコレにハマった(14)

ナックDVDが¥105



 さーて、フィギュア王も100号を過ぎてますます快調な今日この頃、私はというと相変わらず激安のDVDなんぞを買い漁っております。だって「黒い蠍」とか「放射能X」とか「恐竜グワンジ」といった過去の名作SF映画が一本たった1500円なんだよ。こりゃ買っちゃうよねぇ。洋画DVDのハリウッドプライスの価格破壊がもう止まりませんな。

 それに比べて割高と言われているのが日本のアニメDVD。しかし探せば安い品もあるわけでして、それが今回取り上げる「アニメの王国」レーベルの「スーキャット」。なんとブックオフで新品未開封がたった¥105! うおおお、こりゃトールケース買うよか安いじゃん!

 さて「スーキャット」とは1980年に東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放映されたナック製作のTVアニメ。
 当時、人気絶頂だったキャンディーズのラン、スー、ミキから名前を頂いた擬人化ネコキャラが活躍する動物版「スター誕生」物語。芸能界をめざす少女(というか子猫)のスーが、芸能ゴロに騙されたり、悪徳芸能プロでこき使われたりしながら新人歌手としてデビューする日を夢見る、芸能界の裏側を描いたストーリー。何も子供向けアニメでこんなドロドロした話をやらなくても、と思うんだけどね。だってスーがドサ回りの営業で、バニーガールの衣装でキャバレーで歌わされたりするんだよー。(ネコキャラのバニーガール衣装というのも考えてみりゃヘンなのだが)こんな夢の無いお話を書いてるのは誰かと思ったら、原作・脚本はかの「おとこ喰い」の伊東恒久先生。うわー、こりゃ意外と大人の世界の話なのかもしれないねぇ。とにかく次から次へとスーに苦難が降りかかって、ストーリーが劇的に展開していくので、キワモノなアニメにも関わらず、DVD化された全2巻8話分ついつい一気に見てしまいました。

 さらにナックと言えば「サイコアーマー・ゴーバリアン」とか「まんが水戸黄門」とか「サイボット・ロボッチ」といった異色のアニメばかり手掛ける会社。なんというか、適度のヘンさと微妙なユルさが味わい深いんですよねぇドン・チャック物語。

 さてDVDがたった¥105と書きましたが、さすがにこれが定価では無いだろうと思って値札シールを剥がしてみると、最初は¥1250、次に値下げして¥550、更に半額の¥250、それでも買う人がいなかったらしくとうとう捨て値の¥105になっちゃったんですね。いやー、売れなかったんだねぇスーキャット。なんかここまで来るとかわいそうだよスーキャット。

 ちなみに「アニメの王国」レーベルでは他に「チャージマン研」とか「一ツ星家のウルトラ婆さん」とか「アストロガンガー」といったナックの迷作がDVD化されてます。

 うおー、今度はアストロガンガー見たいよガンガー! 105円で!


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