「と学会」のウォッチ対象は実は本だけではない。広告ビラ、パンフレット等の印刷物からTV、映画といった映像メディア。はては変な玩具やインターネットに至るまで「トンデモ」はこの世にあまねく存在するのだ。
もちろん「ゲーム」の世界だって例外ではない。だがゲームのトンデモをチェックするのはなかなか大変だ。なんてったって書籍に較べると一本三千〜一万円もする高額商品。そうそう見境無しにクソゲーの山に大金をつぎ込むワケにもいかない。
が、世の中良くした物で、ゲーム界の「トンデモ」をチェックするのに最適なガイドブックが登場した。日本初の中古ゲーム専門誌「季刊ユーズド・ゲームズ」である。
この雑誌の中ではトンデモではなく「バカゲー」と呼ばれているが、このバカゲーの数々が尋常で無いくらい面白い。
「美食戦隊薔薇野郎」「暴れん坊天狗」「夢迷宮きぐるみ大冒険」「バトルゴルファー唯」などなど、タイトルを聞いただけで「なんじゃそりゃあ!」とツッコミたくなるゲームが満載。
内容もスゴい。日ソ友好の為にモスクワから東京まで、水道管を繋げまくるだけの「ゴルビーのパイプライン大作戦」
設定からストーリー、声優までセーラームーンをまるまるパクった「ムーンライトレディ」
かの清田益章クン監修の超能力者養成ソフト「マインドシーカー」は、Aボタンにちゃんと“念力を込めて”連打しなくてはならない難儀なゲーム。
(デバッグの時、ちゃんとエスパーを揃えたんだろうか?)
さらに脳ミソがクラクラするのは異色の美少女(?)ゲーム「あねさん」!
はちまき・マスク・木刀を装備したレディースのおねーちゃんが、全国制覇を目指して敵のスケバン軍団をどつきまくる、単純なアクションゲームなのだが、ボーナスステージの「怖い顔GP」が完全にイッちゃってる。カーソルキーをぐりぐり回転させると、おねーちゃん達がどんどん「怖い顔」をしてくれるだけの、大バカにらめっこだ。
「ユーゲー」での評価は「秋の夜長か退屈な日曜日に何となしにやってみて、やるせなく笑う。そんな感じを生活の中に取り入れてみるのならば、一興だろう」との事(笑)。
さぁ君も「ユーゲー」片手に、中古ゲーム屋のワゴンセールを漁ってみよう。きっと新しい世界が開けるゾ。