97/4/22
さぁ、今年もいよいよGW。恒例の映画「クレヨンしんちゃん」のシーズンがやって来たゾ!
もちろん私は初日(4/19)に劇場へGOしてきたので、ネタバレにならない程度に感想を書いておく。
今回の「クレヨンしんちゃん/暗黒タマタマ大追跡」は、歴代クレしん映画5作中、もっとも「地味!」「マニアック!」「大人向け!」の3拍子揃った異色作だ。
今までのパラレルワールドやタイムスリップといった派手な仕掛けは一切無く、埼玉から青森へと東日本を股にかけて、ひたすら「しぶ〜い」お話が展開するのだ。
かと言って、「つまらない」というワケではない。
相変わらずレベルの高い劇場版クレしんの作画パワー全開で、「あそれ山」での超リアルな格闘シーンと、ラストの臨海副都心の高層ビルでの落下アクションシーンは、アニメファンなら必見であろう。
ただなぁ、本来の観客ターゲットである子供たちにはちょっと辛いかもしれない。
だって今回、本来主役であるハズのしんのすけとひまわりがほとんど活躍せず、影が薄いんだもん(笑)。
この変化は、監督が前作までの本郷みつる氏から、原恵一氏に変わった事が大きいと思われる。
例えるなら、今までの4作がバルタン星人やレッドキングの出てくる「普通のウルトラマン」だとすると、今回の「暗黒タマタマ〜」は「実相寺昭雄のウルトラマン」である。
というワケで、みんな覚悟して観に行くよーに。
96/10/16
去る9/27は今や恒例となった秋の「クレヨンしんちゃん」スペシャルであった。
今回は「鉄腕アトム」のパロディ「鉄骨しんちゃん」(本郷演出と高倉作画の絶妙のコンビネーションが今回も光る!)で、華々しく幕を明け、しかも野原家に赤ちゃんが生まれるという一大イベント!(赤ちゃんは女の子でした)まさにスペシャルの名にふさわしい豪華な構成!!
…が、何かが違う。気付いた人も多いと思うが、いつもの明るく楽しい「クレヨンしんちゃん」では無いのだ。
スペシャル全体を、何かこう一抹の寂しさというか、寂寥感が覆っているのである。
そう、これは長く続いたアニメが終わってしまう時の、あの独特の寂しさだ。
実は今回を持って、第1話から4年半監督を務めた本郷みつる氏が降番され、次回からは原恵一氏に「クレしん」はバトンタッチされるのである。寂寥感があって当然である。このスペシャルは「本郷みつる版クレヨンしんちゃん」の最終回でもあるのだから。
そういう目で観ると、このスペシャルには「最終回」らしい箇所かたくさんある。「鉄骨しんちゃん」自体、「アクション仮面」や「カンタムロボ」といったクレしん外伝路線の集大成だし、「ゾーさん」「ケツだけ星人」「お目々キラキラ」「ケツ顔マン」といった定番ギャグも全部やってみせてくれるサービスぶり。
「赤ちゃんが生まれそうだゾ」から「赤ちゃんが生まれるゾ」にかけては、交番のおまわりさん、埼玉紅さそり隊、カスカベ書店の店長と中村さん、アクションデパート迷子センターの越谷さん、地獄のセールスレディ売間久里代、ネネちゃんのママといった、歴代ゲストキャラクターたちが次々と顔見せしてくれる。まるで別れを惜しむかのように…。
そしてラストのしんのすけのモノローグ、
「オラ、野原しんのすけ5才。今度オラに兄弟ができました。
妹は女でした。どうして女ってわかったかっていうと、ちんちんがついていなかったからです。妹ができてオラはとっても嬉しかったです。
地球もすごく嬉しがっていると思います。シロも喜んでました。
今かーちゃんは、オラの妹と一緒に病院にいます。
で、オラの毎日がどう変わったかというと…。
とーちゃんは相変わらず足臭いし、
組長先生はいつもと同じようにこわい顔だし、
風間くんはすぐ怒るし、
マサオくんは泣き虫だし、
ネネちゃんは扱いづらいし、
ボーちゃんはボーちゃんだし、
そういえば、ネネちゃん家に遊びに行ったら、やっぱりネネちゃんちのママ、トイレに入ったきりだった。
よしなが先生は石倉三郎似の彼氏とまた喧嘩して、
まつざか先生は男日照り、
とーちゃんに聞いたんだけど、川口さんデートすっぽかされたらしい。
師匠は芸の鍛錬に一生懸命。
駅前の本屋さんは立ち読みをしても怒らないし、
迷子センターではいつもオラを歓迎してくれる。
オカマのセールスレディはどこかに行っちゃったけど…、
TVのアクション仮面はいつもお元気。
ぶりぶりざえもんは相変わらずぶりぶりしてるし、
カンタムもがんばってパンチを飛ばしています。
つまり、全然変わってない。ふぅ…。
でも妹ができて、オラはちょっと幸せです。
この幸せがどこから来たのかと言うと、多分かーちゃんのお腹の中から来たのだと思います。
ふたば幼稚園ひまわり組 野原しんのすけ」
な、泣ける…。
オレ、こういう淡々としながらも深い終わり方に弱いんだぁ。
ありがとうクレヨンしんちゃん! ご苦労さま本郷みつる監督!
さて、次回からは「原恵一版クレヨンしんちゃん」のスタートだ!
もちろんみんなチェックするんだゾ。
PS:ところで冒頭の「超スーパー鉄骨しんちゃんだゾ」はなかなか見所多いゾ。
オタクなら、本郷監督の「最後だから」のハメはずしぶり(「超科学研究所」や「ニャンチュートロ星人」といったトンデモネタ。エルバッキーっぽいネコも一瞬画面に登場するゾ)と、名(迷)セリフを数々をチェックチェック!
「ほうほう、さんざ前フリあってもやっぱりこーゆーオチか」
「(視聴者に向かって)楽しい?」
「おおう、なんてこったい。さすがスペシャルは展開が早いや。これで視聴者はTVの前に釘付けってワケだね」
「人は真面目なだけじゃ生きていけないっていう教訓だな」
「シロ、逃げちゃダメなんだゾ」(笑)
「最後くらいはカッコよく決めなきゃね。クレヨンしんちゃんばんざーい!」
…等々。
シメのセリフ、
「がんばれしんちゃん2号! 地球が平和になるその日まで」
「(辛そうに)…ま、言われりゃやるけど」
「さらば!」(サッサと幕閉まる)
「…冷たいな、世の中って」
は、本郷監督の本音吐露か??
96/4/7
ヘンだヘンだよヘンダーランド〜、ってなワケで、4/13公開の「映画・クレヨンしんちゃん第4弾・ヘンダーランドの大冒険」を、本日行われた先行試写会で観てきちゃいました。
内容については公開前だし、ネタバレになるからあんまし書けないけど…。
*今回のヒロイン“トッペマ”は、「ある特定の趣味の人」にはものすごくアピールするキャラだぞ! 要注意!
*中盤の原コンテ(推測)のシーンは、子どもの視点で観ると、とっても怖い。
*クライマックスの湯浅作画のシーンはスゴイぞ! 動く動く動く! これこそアニメだ! まばたきするな!
ちょいとおいで〜〜〜!
もちろん劇場公開されたら、もう一度観に行くつもり。詳しい感想は、もうちょっと後でね。それから試写会場でお会いした本郷みつる監督が、ちょっと憔悴してたのが気になったなぁ。かなりハードな製作体制だったみたい。でも同時期公開の「ルパンの新作映画よりまし」って言ってた(笑)。
あっちはもっとスゴいスケジュールらしい。
95/12/30
そーゆーワケで、私の「ハマリアニメ」は相変わらず「クレヨンしんちゃん」である。もーコレを超える作品は出ないんじゃないかという気がしてきた。あの毎回のクオリティの高さは日本アニメ界の奇跡だよな。
特に秋の改編期を過ぎてから、OP・ED・アイキャッチも変更され、今までスペシャル枠でしかやらなかった「アクション仮面」話や、「童話パロディ」話なんかも通常の回でもやるようになりますます内容が贅沢に! ああ、ホント「クレしん」観る度に生きてて良かったと思う今日この頃。
しかしこんな傑作「クレしん」をマニアックに観てる層って少ないみたい。ああ、なんてもったいない。その数少ないクレしんマニアも、どうも劇場版と、「アクション仮面」「カンタムロボ」のような番外編的な話に注目しがちなのですが、実は「クレしん」の真の凄味は、通常のノーマル話の中にあったりするのだな。
最近のエピソードでは、157話Bパート「まつざか先生のリヤカーだゾ」で、金に困ったまつざか先生が質屋へ行こうとするが、しんのすけに発見され、見栄を張ろうとしてどんどんドツボにハマっていく話(演出・ささきひろゆき)、159話Aパート「夢見る父ちゃんだソ」、ひろしが夢の中で、美少年みさお(ならはしみきさんのやおい演技が秀逸!)に迫られる話(演出・原恵一)、160話ではA・B・Cパートとも「アクション仮面Zのおパンツ」を買って貰ったしんのすけの狂喜乱舞ぶり、というネタだけで3本もたせちゃう構成の凄さ(脚本・荻田寛子/演出・横山広行)、秋のスペシャルAパート「タクシーごっこするゾ」(演出・水島努/絵コンテ・本郷みつる)での、ひたすらみさえをイジメるしんのすけの執拗なツッコミの会話劇、164話Aパート「父ちゃんのお尻がビョーキだゾ」で始まる「痔」テーマにした狂気の4部作、170話Aパート「一家そろって発熱だゾ」の野原一家が風邪で全滅してしまう悲惨描写(演出・米谷良和)等が見事でした。
「クレしん」は奥が深〜いぞ。毎週観るのだ。ハズレの回はたまにしか無いし。
94/12/30
3年目に突入した「クレヨンしんちゃん」だが、今だにダレる気配無し!!
相変わらず演出のテンション高いわ、作画も凝ってるわで、ボルテージ下がらず。
人気のアクション仮面やカンタムロボ話だけでなく、「カギを忘れて家に入れない」とか「隣の家の宅配便を預かる」みたいな単純な話で、10分間面白く観せちゃう演出力の凄さ…。
うーーん、コレはもはやアニメ界の奇跡だよなぁ。だいたいギャグ物のアニメって、長く続くとどんどんつまらなくなるのが普通だもんなぁ。
本郷みつる監督や原恵一氏ら演出陣を始めとする「クレしん」のスタッフには本当に頭が下がります。私のような同人誌上がりの作家からすると、ホント「これがプロの仕事だああ!」という凄味を感じてしまう。
次のGWには映画第3弾「雲黒斎の野望」も控えているし…。(今度はタイムスリップ物だそうな。うーん、ワクワク)
本郷監督、映画終わってヒマが出来たらまた遊んで下さいね。ヘコヘコ。
93/12/30
相変わらず「クレしん」にハマりまくっている。夏以降もボルテージが下がらない。スゴイぞ!
特にスペシャル枠で放映される劇中劇「超電導カンタム・ロボ」が「ロボットアニメの王道」を極めてて、「ジャイアントロボ」の百万倍くらいイイぞ!
来年のGWには映画第2弾「ブリブリ王国の秘宝」も公開決定だ。内容は「クレしん版インディジョーンズ」らしいぞ。ああ今から楽しみ。オレは本気でワクワクしてるぞ。
第1作「アクション仮面VSハイグレ魔王」のビデオも出てるぞ。劇場公開時に見損ねたふとどき者は今すぐレンタルビデオ屋に走れ! 必見だぞ!! 同じテーマを扱ったシュワルツェネガーの「ラストアクションヒーロー」の一億倍くらいイイぞ!
ああ、「クレしん」の事となると途端に冷静さを失う私であった。ところで前に「クレしん」初期のビデオを貸してくれ〜、と書いたら、なんと本郷みつる監督ご本人からビデオを貸していただけたのであった。感謝感激!
初期の「クレしん」って現在とは絵柄も違うし、声(矢島晶子の演技)も全然違う。今観ると結構違和感あるぞ。10話くらいからギャグとか演出のパターンが完成してきて、俄然面白くなる。うーーん、深い。(笑)
さあ、後は#5、#30〜32、#35、#74でビデオはパーフェクトだ。(笑)誰か貸してくれー。
93/08/16
私が今熱中しているアニメは、なんといっても「クレヨンしんちゃん」である。
最初は単に、2才の娘につきあって観ていたアニメのうちの一本だったのだが、いつのまにか親の方がハマってしまったのである。(笑)
もちろん娘の「しんちゃん大好き度」もかなりのモンで、休日ともなると、必ず娘と一緒に「しんちゃん」のビデオ1本分(2時間)を観賞するのが習慣になってしまった。
うーーん、アニメにハマったのなんて、何年ぶりだろ?
その上、親もファンとなると、こりゃもう「歯止め無し」状態で、娘にせがまれるままに「クレしん」のキャラ商品を買いまくっているのであった。(笑)
しんちゃんカレーやしんちゃんのチョコビはもちろん、食器類(お箸やコップ)や寝具(枕カバー)なんかも徐々にしんちゃんに置き変わっている。しんちゃんの人形シリーズ(オラの仲間だ)や人形用のおうちセット(オラのおうち)もとうとう揃えてしまった。ああ…。
しかし「クレしん」はイイ! ギャグ漫画のアニメ化というのは難しく、アニメにすると原作の面白さが消えてしまう物が多いのに、「クレしん」に関してはこれが逆! 原作よりアニメの方が数倍面白い!!
それに誰も言わないからオレが言うが、「クレしん」の演出は非常に高度だ! ギャグのテンポ、間の取り方、BGMのタイミング、効果的な2コマ撮り作画の挿入、アングルの工夫…、まさに名人芸! ギャグの演出は一番難しいというのに。
とにかく毎回毎回、ギャグの質及び演出のボルテージが全然下がらない。まったく頭の下がる思いである。
作画のセンスの良さは特筆に値する。(しんちゃんのふにゃふにゃ動きや、シロのクターッとした動きは絶妙!)見た目より枚数もかかってるし。
キャスティングも最高だよなぁ。とにかく、主演の矢島晶子独特の「しんちゃんしゃべり」がおかしくてイイ。まさに怪演。とても「アイドル伝説えり子」と同一人物とは 思えない。(笑)
みさえさん役のならはしみきもイイなー。役柄上、しんちゃんを叱るセリフが多くて損してるけど、あの声は可愛いと思いません?? あと、かざまくんの真柴磨利とか、ネネちゃんの林玉緒とかも…。
で、注目してるのが桜ミミ子(アクション仮面に登場する女の子)役の小桜エツ子。「いかにも子役!」ってぇ声なので、一時は本物の子役さんを使ってるのかなーと思ってたんだけど、最近、「おかあさんといっしょ/ドレミファどーなっつ」のファド役をやっているのに気がついた。ううう、オレって声優関係にうといからなぁ。
音楽もイイぞ。主題歌は2回変わったけど、今の「オラはにんきもの」が一番イイな。いかにもアニメらしい主題歌で。挿入唄は「北埼玉ブルース」とか「ふたば幼稚園のうた」とかいろいろあるけど、「アクション仮面の唄」が最高だぞ! ちゃんとヒーローものの曲になってて燃える! この辺は8月10日に出たCDに収録されてる。
ああ、「クレしん」を誉め出すとキリが無いなー。その上、現在公開中の劇場版「アクション仮面VSハイグレ魔王」が、これまた傑作で困っちゃう。
いかにもテレビの人気者がグレードアップして劇場版になりましたぁ! てな豪華なノリで、とにかく作画が(アングル・レイアウト・動き)凝りまくってる。ハイグレ魔王の声が野沢那智っても泣かせるじゃないか。ニクイねぇ、まったく。
その上、いつもの「クレしん」ギャグをやりながら、「子供の頃のヒーローへの憧れと冒険の世界」を見事に描ききった珠玉の名作です。
私はいち早く試写会で観たんだけど、試写会後、本郷みつる監督とお話できる機会に恵まれ、更に大感激。ああ、オレ、業界人でホントに良かった。(笑)
PS:残念ながら「クレしん」は最初から観ておらず、ビデオも35話以降の分しか録画しておりません。どなたか、#1〜#34のビデオをお持ちの方がおられましたら、貸していただけないでしょうか? あと、スペシャルでしんちゃんが「セーラームーン」とか「パプワくん」とかと共演している番組のビデオも、誰か持ってない〜〜??