#2「シルルVSはるか 宿命の対決」(94/05/02)


○はるかの夢の中
   −−−ちょっとHな夢を見ているはるか。(織田先輩もはるかも裸。)
はるか「……織田先輩 」
   織田先輩、無言のままはるかを抱き寄せる。
はるか「……あ。」
   先輩、はるかの背中に手をすべらせ、そのまま下に…。
はるか「先輩、そんな…。あん!」
   ビクッと体を震わせるはるか。
はるか「う、嬉しいけど、でも、ちょっとこれは…。」

○はるかの部屋・ベッドの上
はるか「はっ!」
   目を覚ますはるか。
タルト「あ、おねえさま、おはよーございますぅ。」
   タルトP、手と下半身を変形してはるかの体に巻き付けている。
   触手状の部分がはるかのパジャマのボタンを開けて胸元と、あとズボンの部分にも入り込んでいる。
はるか「…なっ、なっ、なっ」
   真っ赤になって怒りを爆発させるはるか。
はるか「何をしているーーーっ!!!」

○はるかの家・キッチン
   昨晩の騒ぎでボロボロの内装。(天井の穴から陽が射している。)
   憤然とした顔で朝食をとるはるか。その脇で泣いているタルトP。
   頭には大きなタンコブが出来ている。(ギャグっぽく)
タルト「昔はあれで喜んでくれたのにぃ〜〜!! 喜んでくれたのにぃ〜〜!!」
はるか「ふんっ!!」
マリオン「まあまあ。」
   二人を慰めるマリオンR。
はるか「(天井を見上げて)それにしても…。」

○はるかの家・外観
   屋根に突き刺さっているスターブリーム号。
   (この時点では全容を見せない。後部ロケット噴射口あたりだけ見える。)
はるか「マズい。ヒジョーにマズい。近所の目とかもあるしなぁ…。」
マリオン「ご心配無くキャプテン。お帰りになられるまでに、片づけておきます。」
はるか「そ、そーお? …じゃ、学校に行ってくるね。」
タルト「あ、おねーさま。これを…。」
   タルト、はるかにポケットベルを投げる。
はるか「ポケベルぅ? あたしこんなの使わないけどなー。」
マリオン「またオルドビス軍がやってくるかもしれません。その時の連絡用です。」
はるか「そっかー。じゃ、もらっとくね。行ってきまーす!」

○学園・校門
織田「やぁ君達。おはよう!」
   明るく声をかけてくる織田先輩。
はるか「あっ…。」
   赤くなって顔を伏せるはるか。
はるか「(心の声)……あんな夢見た後だからなー。なんだか先輩の顔まともに見れないや。」
琴菜「おはようございます、織田先輩。」
   琴菜の方が先輩と話がはずんでいる。
琴菜「昨日は本当に驚きました。私、UFOとかって、今まで全然信じてなかったんですけど、考えが変わりました。」
織田「うん、この世にはまだまだ不思議な事があるのだよ。」
琴菜「やっぱりUFOって、宇宙人の乗り物なんですか?」
織田「そうだね。現在の所はエイリアンクラフト説が有力なんだが、ただその他にもナチスの秘密兵器説とか、タイムマシン説とかいろいろあってね…。」
   そんな会話を複雑な気持ちで聞いているはるか。
はるか「(心の声)……この私が実はその宇宙人だなんて言ったら、驚くだろうなぁ。」
琴菜「(カバンから本を出して)早速、調べてみたんですよ私。」
   本のタイトル/Frank Scully “Behind the Flying Saucer”
織田「どれどれ、あ、これは原書だね。へええ、英語得意なんだ。」
琴菜「少し時間はかかりますけど、なんとか…。」
はるか「(心の声)我こそは宇宙の勇者、スターピンキーQ!!」
はるか「(心の声)……なーんて、言えるわけないな。やっぱし…。」
織田「UFOはまた同じ場所に現れる事が多いんだ。今日の放課後もまたあの公園に行ってみるつもりなんだけど、君達も行くかい?」
琴菜「ええ。」
   チャイムが鳴る。
織田「おっと、つい話し込んでしまったな。じゃ、またね。」
   先輩、高等部の校舎の方へ去っていく。
琴菜「はるかちゃん、行きましょ。」
はるか「……あ、うん。」
はるか「(心の声)しまった! あたし先輩と全然話せなかった…。」
はるか「(気を取り直して)まぁ焦んなくてもいいか。放課後があるもんね。」

○宇宙空間
   地球目指して進むオルドビス艦隊の円盤群。

○女王旗艦(マザーシップ)・機関室
   キュルル、キュルルル、キュルル…。エンジンが変な音を立てている。
兵1「ちっ、まただ。」
   制御パネルをいじる機関部員の兵隊たち。
兵1「エンジンの調子がどうも悪いなー。」
兵2「しょうがないよ。なんせ安い部品使ってっから。」
兵3「ここだけの話なんだけどよ、軍団を再結成するにあたって、シルル様も予算的には結構無理してるらしいぜ。」

○同・女王の間
   スクリーンには、宇宙商人の顔が映し出されている。
シルル「うるさいわね! ちゃんと金は返すって言ってるでしょ。」
商人「まぁ、約束の期日までにはまだ間がありますがね。ホントに大丈夫なんですかぁ?」
シルル「きーーーっ!! あたしを誰だと思ってんの! 大銀河帝国皇帝、シルル・ド・オルドビス女王よ!! 帝国の名にかけて、返すって言ったら返すわよっ!!」
商人「大銀河帝国たって、それは昔の話で…。」
シルル「がーーっ、うるさいっ!!」
   シルル、不機嫌に通信を切る。
シルル「ああああ、この私がたかが30万ボルくらいの金の事で言い訳するなんて…。」
デボン「栄光のオルドビス帝国も落ちぶれたもんスねー。」
シルル「黙れ! これというのもすべてはスターピンキーQのせい。あのクソ女をぶちのめして、必ずやこの屈辱を晴らしてくれるわ!!」
   デボン、シルルの言葉を聞かず、壁に耳を向け、
デボン「あ、またエンジンが変な音たててら。」
   ぎゅるんぎゅるんぎゅるるんぎゅるん…。
デボン「(小声で)もたねぇなこりゃ。」

○学園・体育館
   −−−体育の時間。(バスケットの授業)
クラスメイト「はるかっ、パスっ!!」
はるか「ほいっ!」
   ボールを受け取ったはるか、素早いドリブルで敵の間をすり抜ける。
はるか「やっ!」
   すばらしいジャンプを見せ、シュートを決める。
   ピーーッ! 笛が鳴る。
先生「(声のみ)よーし、今日はここまで。来週は…。」
   駆け寄って来る琴菜。
琴菜「すごい! 今日のはるか、なんだか別人みたい。」
はるか「そういえば、なんだか体が軽いな…。」
はるか「(心の声)…そうか。昨日、バトンを握った時からだ。これもスターピンキーとしての力なのかしら?」

○マザーシップ・女王の間
シルル「ふん、文化レベル0.3か。ド田舎もいいトコね。」
   スクリーンには地球の映像が映っている。
シルル「こんな星に隠れたってムダよ。スターピンキーQ!」
シルル「よーし、大気圏突入用意! 降りるわよ!」
   エンジン音を気にしているデボン。
   ごきゅんごきゅんごきゅん…。
デボン「んーー、大丈夫かな?」

○地球上空・大気圏
   下降していくマザーシップ。(同型の護衛艦5機が追随している。)

○放課後・公園
   昨日の場所に集まっている超研のメンバーとはるか・琴菜。
飛鳥「では皆さん、手をつないで。」
織田「またアレをやるの?」
飛鳥「当然です。」
織田「…やれやれ。」
はるか「(心の声)へへっ、ちょっと恥ずかしいけど、先輩と手をつなげるもんね。……あれ?」
   はるか、右隣に飛鳥、左隣に秋山という位置で手をつながれてしまう。
   琴菜は先輩の隣にいて、しっかり手をつないでいる。
飛鳥「さぁ、一緒に念じて下さい!」
はるか「(心の声)し、しまった。」
飛鳥「大宇宙の兄弟たちよ。私達の呼びかけが届いたら…。」

○上空
   ぎゅーーーーん。
   降下してくるマザーシップ。

○公園
   驚く一同。
飛鳥「うそ! まだ念じきってないのにぃ!!」
伊吹「昨日のとは形が違うぞ。」
秋山「でかい! ありゃきっと母船だな。」

○マザーシップ・女王の間
シルル「偵察機が報告してきたのは、確かこの辺だったわね。」
兵「精神波探知機に反応!」
シルル「なにっ!」
兵「モニターに出します!」

○同・モニター画面
   上空を見上げているはるかの姿が映し出される。
シルル「間違いない。この顔は確かに…。」
シルル「ふっ、地球人のフリしたって、私の目はごまかされないわよスターピンキーQ!! ここで一気にカタをつけてやるわ!」
デボン「そうそう。金も無い事だし、サッサとやっちゃわんとね。」
シルル「やかましい!」
シルル「(振り向いて)吸引ビーム!!」
兵「はっ!」

○公園
   マザーシップから一条の光が延び、はるかに命中。
はるか「きゃああっ!」
   はるかの体、ビームに引かれて浮き上がる。
   そのままマザーシップに吸い上げられていく。
琴菜「(絶叫する)はるかーーーーーーっ!!」
織田「ア、アブダクションだっ!!」
   円盤群、はるかを捕らえるとそのまま上空に飛び去る。

○マザーシップ内部・広間
はるか「(不安そうに)なによ、なんなのよぉぉ…。」
   見回すと、結構広い部屋。あたりは薄暗い。
   パッと一角だけ明るくなり、シルル登場。
シルル「お久しぶりね。スターピンキーQ!!」
   シルル、マントをひるがえし、目いっぱいカッコつけている。
はるか「……………………。あんた、誰?」
   シルル、予想外の反応にドテッとコケる。
シルル「があああああああああああっ!! なにボケかましてんのよっ!!」
はるか「いや、そう言われましても。えーーと、前にどっかで会いましたぁ?」
シルル「くううううううううう。」
はるか「え、えーとお名前は…。」
シルル「シルルよシルル!! シルル・ド・オルドビス女王!! 銀河帝国の皇帝で、あんたの宿命のライバルだった…。」
はるか「(ポンと手を叩き)あー、あー、あー。そう言えば、マリオンとタルトがそんな事言ってたわね。なるほどなるほど。あなたがそーなの。いやー、悪の女王って聞いてから、もっと魔女みたいなオバサンを想像しちゃった。へええー、案外可愛いじゃない、あなた。」
シルル「えっ、そーお? いやぁ、可愛いだなんて、そんな本当の事を…。」
   シルル、はっと我に帰り、
シルル「(首を振って)あーーーっもう!! 調子狂うわねっ!!」
シルル「いい? 私はあんたにフクシューしに来たのよ!」
はるか「ふむふむ。」
シルル「…た、ただ殺したんじゃ面白くないわ。今からテッテー的にあんたを痛めつけてあげるからね。」
   シルルの後ろから、フワッと数個の金属製のボール(ファンネル)が浮かび上がる。
シルル「こういう物も用意したの。気に入ってもらえるかしら?」
   シルルの目が残忍に光る。
はるか「!!」
   シルル、ESPでファンネルを操り、はるかを攻撃する。
はるか「わわっ!!」
   ファンネルからのビームをあわててよけるはるか。
シルル「ほーほほほほほ。それっ! それっ!」
   はるか、ドタバタと逃げ回る。
   ピーーッ! ヒップにビームが命中する。
はるか「痛っ! あーーん、なんでこんな目に合うのよぉ。」
シルル「いいザマね。」
   ファンネルの攻撃、更に激しくなる。
はるか「だ、誰かたすけてェ。」
   ピピピピピピピピピピピピ。
   −−−その時、胸のポケベルが鳴る。
はるか「なによ、こんな時に!」
   はるか、反射的にポケベルを止める。
はるか「え? なに!?」
   ポケベルの表示窓には「QQQQQQQQ」の文字が浮かび上がっている。
   ピカッ! ポケベル、光と共にピンキーアイに変形、はるかの顔面に自動装着される。
はるか「こ、これは!」

○ピンキーアイ主観映像
   ウインドウが開き、マリオンRからの通信が入る。
はるか「マリオンR!!」
マリオン「これはピンキーアイと言って、スターピンキーQの装備品の一つです。」
マリオン「今すぐ救援に向かいます。しばらくの間持ちこたえていて下さい。」
はるか「でもねー、なんか変なボールみたいのが…。きゃっ!!」
   またまたヒップにビームが命中。
はるか「ほらぁ。」
マリオン「ピンキーアイがあれば大丈夫です。では…。」
   通信切れる。
はるか「あっ、ちょっと待って!! えっ?」
   ウインドウ切り替わり、ファンネルの軌道予測映像が映し出される。
はるか「いける! これなら!!」

○広間
   ピンキーアイの力でファンネルの動きが読めるようになったはるか。
   易々とファンネルからのビームを避ける。
シルル「な、なぜ当たらない!?」
はるか「へへーんだ!」

○はるかの家・屋根
   バリバリバリ!!
   屋根瓦をまき散らしながら発進するスターブリーム号。
マリオン「スターブリーム号、発進!!」
タルト「GOGOぅ!」
   急上昇するスターブリーム号のの勇姿。
   (#1でスターブリームの全景が出ていないので、ここで大ゴマとって読者に見せて下さい。)

○空
   猛スピードで飛んで行くスターブリーム号。

○同
   護衛艦、飛んでくるスターブリーム号に気付く。
声1「ス、スターブリーム号だ!!」
声2「撃て撃て! マザーシップに近づけるな!!」

○スターブリーム号・コクピット
マリオン「プロトン砲、発射!!」

○空
   護衛艦、あっという間に撃ち落とされていく。

○スターブリーム号・コクピット
タルト「おねえさまに当たらないように、気をつけてね。」
マリオン「大丈夫、任せて。」
   マリオン、照準器から延びたコードを頭部に直接つなぐ。

○照準器映像
   マザーシップの右上部に照準ゲージを定めている。
マリオン「(声のみ)……誤差修正002、発射!」

○空
   スターブリームから発射された光子魚雷、マザーシップに命中する。

○マザーシップ内・広間
   どかーーーん!! 爆発で壁に大穴が開く。
シルル「きゃああああ!!」
   マリオンからの通信が入る。
マリオン「(声のみ)今です、脱出して下さい!!」
はるか「オッケー!」
   (いつの間にか「宇宙の勇者」ノリを取り戻している。)
   はるか、ためらう事なく壁の穴から外に身を投げる。
はるか「バーイ!」
シルル「あ、待て、こらー!」

○空
   落下していくはるか。
   スターブリーム号、さっとその下に回り込み、はるかをキャッチ。

○スターブリーム号・コクピット
マリオン「おかえりなさい、キャプテン!」
タルト「おねぇさまぁ!! よかったぁ無事で…。」
はるか「話はあと! まずはあいつにおかえししてやんなくちゃ!」
   無意識にキャプテン席に座り、操縦管を握るはるか。

○空
   光子魚雷をガンガン発射するスターブリーム号。

○マザーシップ・女王の間
   爆発の衝撃が響く。
シルル「ふん、いい気になってられんのも今の内だけよ! 原子破壊砲用意!!」

○空
   マザーシップ下部から巨大な砲塔がせりだしてくる。

○スターブリーム号・コクピット
はるか「え、なに?」
マリオン「いけない、あれは!!」

○マザーシップ・女王の間
シルル「くったばれーーーっ!!!」

○原子破壊砲・砲塔
   パスッ!
   不発に終わる。

○マザーシップ・女王の間
シルル「あら?」
   びゅーーーーーーーーーーん。艦内、停電状態に。
シルル「なにやってんのよ! この大事な時に!!」
デボン「あーあ、ついにエンジンがいかれたかぁ。こりゃシステムダウンすね。」
シルル「げっ!!」

○空
   スターブリーム号、このチャンスを逃さず、プロトン砲を連発。
   どどーーーーーん。大爆発するマザーシップ。
   上空に逃げていく脱出艇。

○脱出艇内部
シルル「エ、エンジンが故障さえしなきゃ、おまえなんかおまえなんか!!」
シルル「おぼえてろ〜〜〜〜っ!!!」
デボン「あーあ、やっぱこうなったかぁ。」

○スターブリーム号・コクピット
タルト「きゃあきゃあ、おねえさまの勝ちよぉ!」
マリオン「今回はラッキーでしたね。」
はるか「ふう…。」
   戦い終わって、我に帰るはるか。
はるか「(心の声)…シルル女王。あの子が、私の敵かぁ…。」

○無責任なナレーション
N「地球に襲来したオルドビス艦隊を見事撃ち破ったスターピンキーQ!!
  だがこれくらいであきらめるようなシルル女王ではない。
  油断するな星野はるか! 戦えスターピンキーQ!!」


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